「脳科学が実証!大差がつく超一流109人のメモ術」を読んでの、感想&内容まとめです。
内容&感想
PRESIDENT 2020.5.1号では、ノートやメモの効用を、脳科学者や経営者の視点から読み解き、実例を交えて紹介しています。
「書くこと」に関する雑誌で、ここまで深く掘り下げられたものには初めて出会いました。
各々の知恵と工夫に身が引き締まり、まとめノートを書くのが楽しくて仕方がありませんでした。
もっともっと、時間をかけて深読みしたい1冊です。
知的好奇心をくすぐられるとは、こういう感覚なのでしょうね。
読書ノート
↓メモの効用をまとめて、身に付けたい力を考えてみました。
※自分用にまとめたノートです。本書とは違う表現があり、言及されていなかったことも書いています。詳しい内容はPRESIDENT 2020.5.1号をご覧ください。
では、本書に書いてあったことをもとに、メモを生かすコツと、身につけたい力に分けて記録しておきます。
メモを最大限に生かすコツ
メモを生かすコツは3つです。
- すぐに書く
- 書いたことを深掘りする
- 行動につなげる
アイデアはシャボン玉[すぐに書こう]
パッとひらめいたアイデアは、一瞬で消えてしまいます。
場所を問わずにメモができる環境を整え、メモ習慣をつけることが大事です。
書くことで自分に見せる[深掘りしよう]
頭の中にある思考は、紙の上に書き出して初めて可視化されます。
ノートは、いわば脳のモニターみたいなもの。
会議や講演などの記録は、自分の言葉に直すことで価値が上がり、長期記憶に転換されやすくなります。
思考の可視化ができたら、どんどん深掘りして思考を加速させていきます。
そうすれば、柔軟かつ斬新な発想が生まれるようになります。
「実物メモ&リアル活用」実践のコツ」(P34〜P41)では、トップ企業4社のMVP社員のメモ活用術が、実際のメモや電子機器と一緒に紹介されていました。
いわゆるインスタ映えを狙うのとは違い、自分が読めればOKなメモ。
それでいて、思考のスパイラルが上昇していく過程が、誰が見ても分かるメモ。
本書に書いてある言葉を使って表現すると↓
「最初から『何に使うか』という目的を意識したうえで、メモをあくまで『情報の一時保管庫』として使う」
これが、一流のメモ術です。
詳しくは、本書P34〜P41の、「実物メモ&リアル活用」実践のコツ」をご覧ください。
外に開かれたメモへ[行動につなげよう]
先ほども述べたように、メモには目的意識が必要です。そして、
自己満足で終わるのではなく、共有し、仕事に役立てるために、具体的な行動まで書き出す。
仕事に役立ててこそ、意味のあるメモになります。
メモが社会との接点になるように、書いたメモを見返して、行動までつなげるのです。
見栄えを気にして丁寧に書きすぎると、「メモをとる」こと自体が目的になってしまいます。
ここから先は、自分のための備忘録です。
メモで身に付けたい力
教育関連のニュースで、新聞やテレビなどでよく話題になる、新学習指導要領。
2020年度から実施される新学習指導要領では、学びを通して「何ができるようになるのか」という観点から、3つの柱からなる「資質・能力」を身につけることを目指しています。
- 知識及び技能
- 思考力・判断力・表現力
- 学びや仕事に向かう力・人間性
(参照:政府広報オンライン)
ふんわりとして分かりにくいので、どのレベルまで達成すれば「身についた」と言えるのかを、考えてみました。
知識を活用・転用する力
知識及び技能については、それらを抽象化して活用・転用できるレベル。
「メモの魔力」の著者である前田裕二さんの考え方でいうと、事実(ファクト)のメモから本質を見出して、他事例に転用をする力です。
ただ単に、「知っている」だけでは、何の役にも立ちません。
簡単に言うと、「応用力」です。
学習の転移とも結びつきます。
問題を解決する力
思考力・判断力・表現力については、未知の状況でも自分の力で問題解決ができるレベル。
いきなり専門的な難しい問題を解くというわけではありません。
日常で困ったことをアイデアで解決するのも、問題解決です。
柔軟な好奇心で世の中を見ると、「困った」も、「アイデア」も、「解決の糸口」も、たくさん転がっています。
それらを、深掘りメモでつなげていく。
深掘りメモで思考力が鍛えられると、ものごとを判断する力、表現する力の土台ができます。
主体的に仕事に向かう力
学びや仕事に向かう力・人間性については、全体を俯瞰し、自分に足りないものを把握して自己研鑽できるレベル。
p70〜P71にある、齋藤孝先生の「4月に始めたい『スキルアップのコツ』」には、自己研鑽のヒントがたくさん書いてありました。
例えば、世阿弥が「花鏡」という書物で述べている、「初心忘るべからず」・「離見の見」の解説。
世阿弥が言う「初心」とは、未熟さや拙さを言います。
若い頃の未熟さ、時々の初心、老後の初心を忘れずに、自己を俯瞰しながら反省を繰り返し、邁進する必要性を説いています。
「離見の見」とは、もう一つの視点を持つこと、つまり、自分を客観視することです。
古典から学ぶことは、とても多いです。
詳しくは、本書p70〜P71の「齋藤孝の人生がうまくいく[古典の名言]」をご覧ください。
参考図書&リンク
↓今回のプレジデント誌です。
↓次号のレビューです。「ファクトフルネス(factfulness)」の要点が、コロナ禍に絡めて分かりやすく書いてありました。
↓同じテーマ「ノート術」の日経ウーマンのレビューです。
あとがき
プレジデント誌は、内容によってはハードルが高すぎるものもあるので、今回のように気になる特集の時だけ購入しています。
たまには、少し背伸びをしてみるの楽しいものです。
「メモ・ノート」に関する雑誌や本は、毎回、全てを真似するのではなく、自分に合いそうなものだけを取り入れています。
コロナ対策でほぼ在宅勤務になったので、メモで感情整理をする機会も増えそうです。
余談ですが、日経ウーマン2020年5月号と、プレジデント2020.5.1号は、特集テーマが同じでした。
樺沢紫苑先生が双方の雑誌に出ており、読者層が違うから、書いてある内容が違っていて面白かったです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
今日も、良い1日を〜♪