「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 」ブレイディ みかこ (著)を読んでの感想&読書ノートです。
内容&感想
この本は、イギリスの「元・底辺中学校」に通い始めた息子の、心の成長に寄り添う母親目線のエッセイです。
人種差別、ジェンダー、貧富の差、社会の縮図のような学校生活での出来事に、思春期の息子と母ちゃんが、一緒に悩みながらも立ち向かい、乗り越えていく様が爽快。
テンポが良い上に、要所要所でクスッと笑わせてくれます。
淡々と繰り広げられる母ちゃんと息子の鋭い会話の裏には、揺らぐことのない信頼感と、お互いを尊敬する心があるのだと思います。
素敵な親子の存在に、前向きに生きていく勇気をもらえました。
正解なんてない。どんな壁も、悩みもがきながら1枚ずつ乗り越えていくんだ。
↓特設サイト|新潮社
https://www.shinchosha.co.jp/ywbg/ywbg1/
読書ノート
今回は、印象に残った箇所の引用が主なノートです。
母ちゃんと息子の言葉の定義が絶妙で、文脈の中でスッと腹落ちします。
中でもエンパシーとシンパシーの違いについては、以前読んだ本にも書いてあったので、より理解を深めることができました。
↓この本です。(平田オリザさんと北川達夫さんの対談)
こうやってジャンルの違う本と本がつながるのはとても面白く、気持ちが高まります。
読書ノートは、並べて見直してみることでその価値が上がるものだなぁと思いました。
参考リンク
↓今回の本です。
↓続編もあります。
↓多文化共生のダブルバインドを解き明かす本です。
あとがき
全ての子供達にエールを送りたくなる読後感と、自分の内側から込み上げてくる熱い想い。
子供は子供なりに、厳しい社会を生き抜いているという現実に、心を強く打たれました。
世の中がどんどん悪くなるなんてことを言っている大人は、著者の言う通り、子ども達を見くびりすぎているのかもしれませんね。
子供たちは大人をよく見ているし、常に成長しているし、適応力だってある。
子供たちの言葉を聴こう。
社会の大人の一員として、子供たちに背中を見せられる存在でいよう。
ちなみに、この本は私が借りてきましたが、6年生の娘も時間を忘れて没頭していました。(学校の図書館にもあるそうです。)
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
今日も、良い1日を〜♪