人間としての在り方を問う本:君たちはどう生きるか[吉野源三郎著]

君たちはどう生きるか[吉野源三郎]を読んでの、感想&読書ノートです。

内容と感想

主人公のコペル君は、旧制中学2年生(15歳)。

彼が周りの人達との関わりを通して、貧困、格差、いじめなどの問題と真摯に向き合い、精神的に成長していく話です。

コペル君のものの見方や考え方に大きな影響を与えているのが、2年前に亡くなった父の弟(つまり叔父さん)の言葉。

決して上から目線ではなく、15歳の少年にもわかるように噛み砕いて説明する姿には、亡き父の想いも重なっています。

主人公が「コペル君」と呼ばれる理由、おじさんがノートに記した言葉。

どれもが心にズシンと響き、勇気と教養、人間としての在り方を考えさせられます。

迷いながら、悩みながら、失敗しながら、、、、それでも懸命に大人への階段を登っていく主人公の姿に、身が引き締まる思いがしました。

読書ノート

今回は、心に響いた箇所の抜粋と自分の感想が中心のノートです。

※自分用のまとめです。詳しい内容は本書をご覧ください。

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君たちはどう生きるか

自分自身が生活の中で意識したいこと、子供達に伝えていきたいことを3点にまとめて簡単に記録しておきます。(ノートに書いた言葉です。)

行動を間違えた時

「死んでしまいたい」と思うほど自分を責めるのは、君が正しい生き方を強く求めているからだ。人間ってものの、あるべき姿を信じているからだ。(…中略…)きっと君は自分を取り戻せる。あらたな一歩を踏み出すことができる。僕たち人間は、自分で自分を決定する力をもっているのだから。

(「君たちはどう生きるか」p18より引用)

これは、コペル君が取り返しのつかないほどの過ちをしたときに、おじさんが書いた手紙の一部です。

人は誰しも、自分の過ちを認めるのは辛いことで、このように感じることの中に人間の立派さがあります。

そして、過ちから教訓を得られるのも、人間ならではのこと。

もしも、やるべきことができずに後悔するようなことがあったら、その事実に感謝して決して忘れないようにしよう。

同じことを繰り返しそうになった時、その経験が背中を押してくれるから。

学ぶ理由

↓「どうして勉強するの?」という問いへの、おじさんの考え方の要約

大前提として、、、

  • 一人の人間として考え、経験できることには限りがある。
  • 「学問」というのは、過去の人類が経験し、発見したことの総まとめ。

つまり、誰もかがすでに発見していることを再発見しようと努力するのには意味がなく、過去の発見を受け継いで上に積み上げることでしか、さらなる進歩は望めない。

当たり前ですが、人類がみんな猿に戻ってスタートしていたら、永遠に進歩しないことになってしまいます。

過去の偉人たちの考え方、まとめられた学問に敬意を払いつつ、私たちはそれを超えて行かなければならない。

文章で表すと、明快ですね。ああ、これが人類の進歩というものなのだなと納得しました。

世の中の仕組み

太陽みたいなたったひとつの大きな存在が世の中を回しているのではなくて、誰かのためという小さな意志がひとつひとつつながって僕たちの生きる世界は動いている。

(「君たちはどう生きるのか」P336より引用)

人間同士がお互いに好意を尽くし、それを喜びに感じる。

このようなつながりは目に見えづらく、気に留められる人は多くないのが現状です。

当たり前にある便利さや幸せを過信せず、感謝と謙虚の心を忘れずにいよう。

つまるところ、行き着く先は「真・善・美」。

心の張りを保ち、少しでも震えたなら、立ち止まって深く考えてみます。

参考リンク

↓今回の本です

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↓原作小説は、岩波文庫もあります。

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↓生き方や働き方を学べる書籍をまとめた記事です。

あとがき

自分が読むために借りたのですが、小学6年生の娘と、小学4年生の息子も真剣に読んでいました。

戦前に書かれた本なのに今もなお多くの人に読み続けられたのは、いつの時代にも普遍的な問題を扱っているからなのでしょうね。

80年経って漫画化されるなんて、もう古典同様の価値があるのでは?!

道徳の教科書が、こんな本だったら眠くならなさそうです。

〜おまけ〜

↓過去の偉人たちからの学びを、最大限に生かすヒントです。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

今日も良い1日を〜♪