子育て、人材育成、後輩への声がけ、形は違えど “人を育てる” ことに関わる人は多いと思います。
育てるのは他人ですが、それは、自らの生き方を見直すことにもつながります。
今回は、今までの読書記録の中から「生き方や働き方を学べる書籍」7冊を、ストーリー仕立てでご紹介します。
(2022.5.15:内容を更新しました)
はじめに
人間はみんな、ダイヤの原石として生まれてくる。
最初のうちは自分の磨き方が分からないから、親や周りの大人が丁寧に磨いていく。
私はそんなイメージで子育てをしてきました。
磨くだけなら簡単って最初はタカをくくっていたけれど、どの育児書にも書いていない事態が往々にして降りかかり、何度も何度も、その手を止めて震えました。
人を1人まっとうに育てるのは実は大変なんだって、その時気づきました。
磨き方を間違えると、いつまでたっても輝かせることができない。
ここでの輝きは、勉強ができるとか足が速いとかという表面的なものではなく、人間としての輝きのことです。
自己肯定感に近いかもしれません。
1つ1つの原石が違うので、磨き方の正解はありません。
これが、”人を育てる”ことの難しさだと思うのです。
原石をよく見て試行錯誤しながら、根気強く磨いていく。
機械じゃなくて人の手によって磨くのだから、それは相当な時間と労力を要します。
涙で霞んだ目では磨く場所がわからない。
だから育てる親も、ハッピーになる必要があるんです。
輝いている姿を見せて、こんな風に光を放ちたいと、子どもが希望が持てるように。
そして、輝き続けるためには、いずれは自分で磨き方を覚えないといけない。
磨き方は千差万別で、色々な方法があるってことが経験からわかってくる。
自分に打ち勝つことで、内面からの輝きが増すこともある。
良きライバルと切磋琢磨することでも、輝きが増す。
子育てって、原石をダイヤにするという壮大なプロジェクト。
でも、柔らかい布に包まれただけの、ダイヤの原石のような状態で社会に出てくる人も、少なからずいます。
かつての私も、そんな中の1人だった。
どこかくすんでいて、輝ききれない自分。
周りの人たちに助けてもらい、自分で磨き方を模索して、時にはヤスリを手に荒削り。
やっと最近、決して高価なダイヤではないけれど、自分なりの小さな輝きを見つめられるようになってきました。
磨き方の答えはまだ分からないけれど、磨き方のヒントは、人との関わりや読んできた本から得ることが多かったです。
この社会の子ども達や若い人達に、自分の磨き方を知ってもらい、貢献でき輝ける場所を見つけてほしい。
そんな願いを込めて、微力ながら発信し続けます。
生き方や働き方を学べる書籍7選
↓このような観点で選びました。
なぜ僕らは働くのか[池上彰監修]
1冊目は、池上彰さん監修の「なぜ僕らは働くのか」です。
仕事とは何かを、日本一分かりやすく説明した本です。
2年ほど前に、小5の娘がどうしても欲しいと言ったので購入。
もう中学1年生になった今でも、何度も読み返しています。
↓読書ノート
この社会は、仕事を通した助け合いのネットワークでできている。
子供だけでなく、大人が読んでも腹落ちしてホッとします。
個人的には、家事育児も「仕事」に含まれると思っています。
娘が図書委員として司書の先生にリクエストしたら、小学校の図書館にも置いてもらえたそうです。これまた2人で喜びました。
↓内容の詳細はこちら
「教える」ということ[出口治明著]
2冊目は、出口治明さんの「『教える』ということ:日本を救う、 尖った人 を増やすには」です。
APU(立命館アジア太平洋大学)の出口治明学長が、長年にわたって見出した「教える」ということの本質を説いた本です。
子供に教える時、部下に教える時、パートナーに教える時では、「教える」目的や言葉づかいが違います。
学ぶ側のモチベーションを高く保つためには、どのような工夫が必要なのか。
どのようなステップで、どこに重点を置いて教えるのか。
教える・育てるという、責任重大かつ壮大な仕事について、私たちができることを考えるきっかけになります。
↓読書ノート
↓詳しい解説はこちら
GRITを育てる「続ける脳」[茂木健一郎著]
3冊目は、茂木健一郎さんの「続ける脳:脳科学でわかった!必ず成果を出す方法」です。
目的達成のカギは、IQではなくGRIT=やり遂げる力。
この力は、困難が降りかかってきた時にポキっと折れるのではなく、粘り強く立ち向かっていくものです。
見守り、育てている誰かが苦しい状態にある時、どのような視点でサポートすれば良いのかのヒントが得られます。
※GRITについては、最初にご紹介した2冊でも触れています。
↓読書ノート
↓内容のまとめはこちら
脳科学が実証!大差がつく超一流109人のメモ術
4冊目は、プレジデント雑誌2020.5.1号「脳科学が実証!大差がつく超一流109人のメモ術」です。
どうしてここでメモ術?
それは、「書く」ことが問題解決や悩みからの解放につながるからです。
自分の言葉に直して書き、行動につなげる。
そこから人生が好転します。
思春期に入った中1の娘には、「誰にも言えない困ったことがあったら、ノートに書いてごらん」と勧めています。
毎日ではないですが、日記をつけたり、言いにくいことは手紙を書いて私に渡したりしています。
↓読書ノート
↓メモを生かすコツと、身につけたい力についてまとめています。
↓この特集は人気だったらしく、2020年12月に再編成したものが発売されています。
アウトプット大全[樺沢紫苑著]
5冊目は、樺沢紫苑さんの「アウトプット大全」です。
「アウトプット力」とは、自分の意見を表現すること、つまり「コミュニケーション力」にもつながるものです。
自分の意見を表現したり教えたりできると、スパイラル状の成長が望めます。
本書では、知的生活習慣の軸を、「入力(INPUT)」「出力(OUTPUT)」「フィードバック」のサイクルを回すことだと定義しています。
アウトプット中心の情報発信者は、主体的に情報を取捨選択することができる。
情報があふれている現代に必要な能力ですね。
↓読書ノート
↓“学びを結果に変える”方法について、詳しくはこちら。
以上は、原石を磨いて輝くための方法論でした。
↓ここからは、磨くのと同じくらい大事な、メンテナンス方法についての本2冊です。
心の回復6つの習慣[山本晴義著]
6冊目は、山本晴義さんの「心の回復6つの習慣」。
7万件もの「命のメール相談」に応じてきた心療内科医が提唱する、心の健康法です。
その日のストレスはその日のうちに解消する=「1日決算主義」。
仕事は先送りすることがあっても、ストレスは先送りしてはいけない。
子供だけでなく、大人こそ意識したいことです。
↓読書ノート
↓専門的な交流分析(心と体を健康にする心理学)を、分かりやすく解説しています。
アンガーマネジメント[石井実夏著]
最後7冊目は、石井実夏さんの「子どもをのばすお母さんがやっている『アンガーマネジメント』」です。
手軽に読める本ですが、この本を読むと、母としてがんばっている自分に優しい言葉をかけられます。
「よくがんばってるな、私」って思えるのです。
今子育て中の人は、そのまま受け入れてほしい。
子育て中のママのそばにいる人は、気持ちを分かってあげてほしい。
最初にも書きましたが、人を1人まっとうに育て上げるのは大変な仕事です。
物事の見方や考え方が柔軟になると、EQ(心の知能指数)が上がり、穏やかに暮らせるようになる。
穏やかな暮らしをしている母親は、ダイヤの原石をしっかりと見て、丁寧に磨けることでしょう。
↓読書ノート
あとがき
「無理をしているな」と感じたら、本や雑誌を参照し、自分自身の働き方・生き方を見直すようにしています。
これは、今の気持ちを落ち着かせるだけでなく、5年後、10年後に穏やかな自分でいるためにも大事なこと。
子育てや後輩への接し方は、日々試行錯誤で悩み多いものですが、人を育てる過程で得た知見は、きっと回り回って社会の役に立つ。
そんな風に考えて、一歩一歩、前に進んでいます。
「人間はみんな、ダイヤの原石として生まれてくる。」
職場にいる荒削りの後輩だって、家にいるゴツゴツの息子だって、磨き方次第では綺麗な輝きを放つことができるはず。
磨き方を知らない人には、そっと磨き方を教えてあげよう。
それはきっと、自分を磨くことにもつながるから。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
今日も、良い1日を〜♪