整理整頓だけじゃダメ!トヨタ式「片づけの文化を浸透させる方法」

トヨタの片づけ (中経の文庫)を読んでの感想&要約です。

読書の感想

片付けは「仕事そのもの」

勤務40年以上の元現場リーダーたちによる、トヨタの知見をまとめた20万部超えのベストセラー本。職場だけでなく、家庭でも実践できるノウハウが満載でした。

「片づけ」の大事さを頭では理解していても、ついつい忙しさを理由に後回しにしている自分と家族。(そのことで何度も言い合いに。。。)

トヨタでは、「片づけ」や「清掃」を業務の一部として、まとまった時間を取っているそうです。

なるほど。

この本をきっかけに、我が家では毎日「5分掃除」の時間を設けるようになりました。

読書ノート

以前読んだ本と絡めて、2ページにまとめました。

〜1ページ目〜

〜2ページ目〜

※自分の解釈や経験をもとにまとめたノートです。実際の内容とは違う箇所があります。詳しくは本書をご覧ください。

トヨタの片づけとは

トヨタでは、「片づけ=ビジネスツール」という考え方で「ムダをなくせば効率化につながる!」という信念をもとに、様々な工夫がされています。

まずは、片づけの基本から↓

5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)

5Sとは、整理・整頓・清掃・清潔・しつけのことです。本書をもとに、簡単な図で表してみました。これを見ると、整理整頓だけでは、キレイな状態が続かないことが分かります。

片づけ(2S=整理整頓)で終わるのではなく、残りの3Sについても意識することで、キレイになった職場を維持することができます。

↓やってしまいがちな事例

整理整頓のNG

とりあえず見た目だけ整える(モノをしまい込む)と、場所がわからずに探す手間がかかったり、動線にと外れていたりして、結局、すぐに元どおりの散らかった部屋・職場に戻ります。

詳しくはこちらの記事でにも書いています→暮し上手の整理学&整理収納アドバイザーの講話のまとめ

↓覚えておきたいこと。

捨てられない人の心理

人は、放っておくと物に溺れてしまうようにできています。

本書で強調されていのは「まわりが無関心だとやる気を失う」という事実です。

本来、人間は楽な方に流されてしまう生き物なので、ダイエットにしろ、勉強にしろ、片づけにしろ、コーチ的な存在がいないと継続が難しいのですね。

よほど強い意志の持ち主でない限り。

※選択回避の法則・損失回避の法則・保有効果については、人生を思い通りに操る 片づけの心理法則[DaiGo著]感想&内容のレビューで詳しく書いています。

ここからが本質です。楽な方に流されてしまう人間を、どうやったら片づけができる状態にできるのか?トヨタには、片づけの文化を浸透させるための工夫がたくさんありました。

トヨタの片づけ:合言葉&工夫

片づけの必要性を感じていない人は、理由をつけてついつい後回しにしてしまいます。現場のリーダーは、そのような人たちに根気強く片づけの目的を伝えていく必要があります。

目的が分かり、片づけをして実際に効率が上がったことを実感できると、正の強化(※)によって、片づけをするのが苦ではなくなります。

根気がいることですが、職場や家庭のリーダーはこのステップを踏んで習慣化させることが、キレイな部屋・職場への近道になります。

正の強化とは、簡単に説明すると、、、今までしていなかったある行動によって嬉しい結果(刺激)が得られた時、その行動が強化される(行動が増える)ことです。

繰り返し言葉に出したい、片づけの合言葉↓

「いつか使う」は諸悪の根源

「いつか」は、来ることがなく終わります。来たとしても、遠い先のことでしょう。

モノを持つのはコストになる

保管コスト・管理コストとも言います。DaiGoさんの本にも書いてありました。詳しくは→人生を思い通りに操る 片づけの心理法則[DaiGo著]感想&内容のレビュー

定位置・定品・定量が基本です。

中身の見える化(ラベル&マップ)

会社では外側にラベリングでOKですが、家庭では扉を開いたところにラベリングをするとスマートです。

例:うちの台所のラベリングです→最小限の努力でキッチンを綺麗に見せるコツ

捨てる判断基準を持つ

今使うものは、ワンアクションで取れるようにします。

「いつか使うかも」と迷ってしまうものについては、迷う時間がもったいないので、短めの期限を決めてしまいます。

その期限内に使うことがあったら、ワンアクションで取れる位置へ移動。使うことがないまま期限が来たら、処分します。

発注点を決める

消耗品などは、どのタイミングで購入するのかを決めておけば、ムダに悩む時間を減らすことができます。

我が家では、必要以上に洗剤やトイレットパーパー、調味料などを買い込むことはせず、残り1本になったら買うと決めています。

それぞれの保管場所が決まっているので、残り1本になったらすぐに分かります。

何が、いつ、どのくらい必要かがすぐに分かる仕組み作りには、アクションカードが有効です(本書P113参照)

人を責めずに仕組みを変える

人は、分かりやすい片づけ場所が整っていると、きちんと元の位置に戻します。

私は、片づけができない人(特にパパや息子)を責めてしまうことがよくあります。。。

文句を言う前に、片づけの仕組み自体を見直す姿勢があると、人間関係もうまくいきそうですね。

赤札(ふせん)大作戦

トヨタで実行されている、「使わないもの」「使えないもの」を明らかにする整理法です。

そこまでやるか!?と驚きましたが、本書P119に書いてあるような赤札があると、自分のモノであっても客観的に考えられるかもなと思いました。

キレイな状態をキープすれば、キレイな状態が続く。反対もしかり。

参考図書&リンク

↓今回の本です。amazonのリンクから試し読みができます。

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↓少しお値段が高いですが、図解版もあります。

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↓漫画版もあります。簡単に読めそうですが、お値段は一番高いです。

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↓前回読んだDaiGoさん著の「片づけの心理法則」です。こちらは組織としての在り方よりも、個人の行動に焦点を当てた「片づけ」のノウハウが詰まっている本です。

まとめ

職場にしろ家庭にしろ、1人1人が片づけの目的をしっかりと理解し、習慣化まで持っていくことが、キレイな状態を保つ秘訣です。

整理収納アドバイザーを雇うような余裕はないので、セルフコーチング&お互いの声がけで、我が家にも片づけの文化を浸透させていきたいです。

↓ちなみに、整理収納アドバイザーの勉強は、お金をかけずに自分ですることもできますよ〜。

〜自分のための覚書〜

本書P222に書いてあった「百聞は一見にしかず」の続き。

  • 百見は一考にしかず(いくらたくさん見ても、考えなければ前に進まない)
  • 百考は一行にしかず(どんなに考えても「行動」を起こさなければ前には進まない)
  • 百行は一果にしかず(どんなに行動しても、成果を残さなければ成長しない)

リーダーが率先して取り組む姿勢を見せなければ、部下はついてきません。逆に、リーダが本気で取り組む姿勢を見せれば、片づけの習慣が職場に浸透していきます。

人は、リーダーの背中を見て育つ!


ご訪問、ありがとうございます!

今日も、良い一日を〜♪