ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45[鈴木裕著]を読んでの、感想&概要まとめです。
ヤバい集中力の感想
例えが面白くてヤバイ!
人間の本能を猛獣に、理性を調教師に例え、集中力をつけるための方法を45のライフハックという形で説明した本です。
最終的には、集中を「習慣」にすることで、本物の自由を手に入れることができるというのが、著者の主張です。
ゴールまでの道のりは険しいけれど、本書で紹介してあるライフハック1つ1つは、どれも気軽にトライでき、実用的です。
表紙の裏に一覧表がまとめてあるのも、嬉しい配慮です。
ザザ〜っと読んだ後、この表があれば、いつでもお目当てのページにたどり着いて参照することができます。
自分に合うものを取り入れて、新たに生まれた時間で、もっと本を読みたいなと思いました。
〜余談〜
鈴木裕さんのブログ「パレオな男」では、時間だけでなく、肉体もコントロールするためのライフハックがたくさん書かれています。
それを、ご自分の体を張って検証されているのがすごい。
これだけ知識がありながら、まだまだ追究する姿勢が衰えない。
まさに、知のオープンエンド。
鈴木裕さんのような人が、「読書する人だけがたどり着ける場所」にいる人なのでしょうね。
読書ノート
自分が内容を思い出せるよう、キーワードのみをまとめています。
※自分の経験や考えをもとにまとめたものです。本書の内容や順番とは違う箇所が多くあります。詳しくはヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45をご覧ください。
集中力を高めるコツ
本編は、脳科学・心理学・栄養学にもとづく数千件を超える研究論文をもとに、人間の心のメカニズムを理解し、集中力を高める技術が紹介されています。
鈴木祐さんが説明されているように獣と調教師を使って、自由を手に入れるまでの道のりを、自分なりに解釈してみます↓
人間の心のメカニズムを知る
敵を知らなければ、対処法がわかりません。
まずは、人間の本能と理性の部分を知るところからスタートです。
<獣(本能)の特徴>
- 単純・注意散漫がデフォルト
- 刺激に容易に流される
- パワーは強いけど考えないから省エネ
<調教師(理性)の特徴>
- 複雑・シングルタスクがデフォルト
- 合理的思考にエネルギーを使う
- パワーが弱いし燃費も悪い
調教師は獣(本能)にはかなわないことが大前提ですが、それぞれの良いところを(太字)を生かすことができれば、理想的です。
つまり、調教師が合理的に思考し、獣を飼いならすことができれば、省エネなのに合理的な強いパワーを引き出すことができます。
調教師の視点で獣を飼いならす
具体的には、環境を整え、食事を調整し、しつけ&休憩を適当にすることで、獣を飼いならします。
私がすぐに実行しようと思った方法:
(詳しくは本書をご覧ください)
<環境を整える(例)>
- 妨げるものをshutout
- トリガーとなるものだけを置く
- 整理整頓をする
<食事を調整する(例)>
- カフェインとテアニンを同時摂取
- 地中海の食事にする
- 「MIND」の食事法
<しつけ&休憩(例)>
- 少しの我慢でコントロール感を持つ
- バイオリズムに沿った仕事分配をする
- 原始人のように生きる
原始人のように生きる大切さは、時間術大全にも書かれていました。
詳しくはこちらの記事でまとめています。↓
https://life.conote.info/archives/5714
報酬で脳をだます
脳は、だまされやすい。
脳科学の本に必ずと言っていいほど書いてある言葉です。
逆手に取って、良いセルフ洗脳をしてしまえば、驚くほどパワーを発揮できます。
大事なポイントは3つです。
- 目的意識
- 偶有性
- 報酬(強化学習)サイクル
P90にある「報酬感覚基本設定シート」では、書き込んでいくだけで、目標をハッキリさせ、ゴールから逆算してsmall step にタスク分解することができます。
タスクを設定する際には、偶有性(少し難しいけど頑張ればできるかも!という不確実な性質)を意識すると、ゲームのように楽しく取り組むことができます。
※偶有性とは、確実と不確実のバランスのこと。
茂木健一郎さんの脳を活かす勉強法に書いてあった概念です↓
※儀式については、P142〜に詳しく書かれています。アファメーション(肯定的自己宣言)については、セルフコーチングの記事に詳しくまとめています。
※脳の報酬サイクル(強化学習サイクル)は、樺沢紫苑先生の本にわかりやすく書かれていました↓
それにしても、儀式や行動が習慣になるまでには、週に4回、最低でも2ヶ月は続ける必要があるなんて、少し気が遠くなる話ですね。
逆に、それだけ続けることができたら、省エネなのに、パワーの強い獣の力を調教師の思考力でコントロールできる。
そう考えると、辛抱強く頑張れる気がします。
習慣化して自由になる
習慣化すれば、調教師が、自己も獣も客観視できる状態になっています。
ただ、いつまでも調教師に頼ってばかりだと、エネルギー消費量が多すぎて自己疲弊してしまいます。
最終段階として、獣を飼いならす調教師の「感情」と、「自己」を切り離すことが、真の自由を手に入れることへとつながります。
その原点は「マインドフルネス」です。
具体的な方法はP182〜の第5章に書かれています。
↓こちらのレビューでマインドフルネスについて詳しくまとめています。
まるで仙人のようですが、煩悩や欲望に惑わされず、本当に自分に必要な行動のみを、自分のコントロール下で行うことができる状態。それが、「自由」です。
大量な情報からも、
不要な人間関係からも、
無駄な仕事からも、
AIの情報操作からも、
一切の支配を受けない「自由」。
内なる獣と正しくつきあうスキルとは、他者から欲望を操られ続ける状態を脱して、人生の主導権を握りなおすことでもある。(P246)
あとがきで鈴木祐さんが言った言葉です。
「自由に振舞っているようで、実は流されるままの人生」にならないよう、しっかりと地に足をつけて努力を続けたいです。
参考図書&リンク
↓今回の本です。amazonのリンクに試し読み&一覧表が掲載されています。レビューの評価が高いのも納得の一冊です。
ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45
↓同じく鈴木裕さんの著書です。こちらも、DaiGoさんが帯を担当しています。お二人は、仲良しなのかしら?amazonから試し読みができます。
科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方
↓2020.3.9の朝8時現在、家政学のカテゴリーでベストセラー1位でした。やっぱり鈴木裕さんの著書とDaiGoさんはセットですね。
まとめ
人間の心のメカニズムを知って適切に運用できれば、目先の欲望や利益にとらわれない集中力がつき、真の自由が手に入る!
ヤバい集中力は、「カフェインは起きて90分後に摂取」など、DaiGoさんの超効率勉強法と重なっている内容も多くありました。
難しい文献が多いにも関わらず楽しく読み進めることができたのは、鈴木祐さんの「獣と調教師の例え」が巧妙だったからだと思います。
まだ完全には理解できていないので、また読み直したいです。
集中力が身につくと、仕事も勉強も短時間でこなし、空いた時間で自分の好きなことができる。
以前の記事、「知的生産力が劇的に高まる!最強フレームワーク100[永田豊志著]レビュー」とも繋がりました。
急に思い出したので、追記しておきます。
ご訪問、ありがとうございます!
今日も、良い一日を〜♪